みちのく潮風トレイル歩行録

八戸~仙台まで歩きました。 みちのく潮風トレイルを歩いた時の思い出を、当時の記録や記憶を頼りに書いていきます

岩手県久慈市 三崎への分岐~野田村 三陸鉄道陸中野田駅

 三崎への分岐から久喜漁港までも、変わらずアップダウンが続く。体力も限界に近づき、歩くペースも落ちる。立ち止まって休憩する回数も多くなった。天気は霧雨で、もしかしたら時々弱い雨が降っていたかもしれないが、山の中なので頭上の木の枝や葉に遮られて気付かなかった。暑過ぎず寒過ぎず、歩きやすい気温だったので、そこは救いだった。

 3km程歩くと、150m程の下りがあり、降りた先には浜が広がっていた。手前には梯子が設置されている。

 地獄のようなアップダウンの連続がやっと終わった。この光景を見た瞬間、心底安堵したのを覚えている。
 しかし梯子を降りている途中で虻の大群に襲われた。梯子で両手が塞がっているため、追い払うのに苦労した。

 砂浜を進むとすぐに久喜漁港がある。トイレや自販機を見るのも小袖海女センター以来だ。久喜漁港を過ぎてすぐの所に津波記念碑がある。

 このあたりから雨が小降りになる。ここから野田漁港までは海沿いに歩くが、途中に野田村の境界がある。このあたりを歩いていると、軽トラに乗った地元の人に乗せていってあげようかと声を掛けられた。トレイル中ということでお断りしたが、そいうえば以前車に乗せてあげると声を掛けられたのも野田村だった。

 野田村の境界からは途中で砂浜を歩く箇所がある。しかし当日は天気が悪かったため、迂廻路を歩いた。

 天気が良ければ歩いていて楽しそうな道だ。

 野田漁港からは、住宅街を通り三陸鉄道陸中野田駅に到着。当初は駅周辺を探索する予定だったが、天気と疲労のため次の電車を待ってすぐに帰宅した。
 今回歩いた小袖海女センター~三陸鉄道陸中野田駅区間は、私がこれまで歩いた中で船越半島と並ぶトラウマ区間となった。

 久慈エリアの総評(個人的な感想)
 八戸~洋野エリアが(階上岳を除けば)高低差の少ない比較的楽なエリアに対し、 久慈エリア南部から徐々にキツい区間が現れる。このあたりから三陸のリアスが牙を剥き始める。
 特に小袖海女センター~三陸鉄道陸中野田駅は屈指の体力的難路だが、逆にここを踏破できればこの後のトレイルに自信がつく。
 補給や宿泊のしやすい久慈駅周辺がトレイルルートからかなり離れているのが残念。

 続く。