みちのく潮風トレイル歩行録

八戸~仙台まで歩きました。 みちのく潮風トレイルを歩いた時の思い出を、当時の記録や記憶を頼りに書いていきます

岩手県野田村 陸中野田駅~マリンローズパーク野田玉川

 2016年7月23日、前回(7月3日)の続きを歩く。今回は三陸鉄道陸中野田駅から普代駅まで1泊2日のトレイル。これまでは日帰りだったが、南下するにつれ移動だけでも時間がかかり、日帰りでのセクションハイクは厳しいと感じていたため、2日以上の休みがあれば、泊りで歩くことにした。

 陸中野田駅に車を置いてスタート。三陸鉄道陸中野田駅は道の駅のだと一体化しており、今回のように、道の駅の駐車場に車を置いて歩き、電車で駅まで戻ってくる、という使い方ができる便利な駅。ちなみに野田村は昔ながらの製法で造られた塩が有名で、道の駅等で購入することができる。

 道の駅ではこの野田塩を使ったラーメンを食べることができる。お勧め。

 駅を出発すると、初めは市街地の中を歩き、役場や商店街を巡るような感じでルートが設定されている。途中で愛宕神社があるので、参拝した。

 愛宕神社。鳥居がでかい。

 そこから海の方に進むと、十府ヶ浦公園という公園がある。震災後にできた広い公園で、三陸鉄道の車窓からも見える。
 公園を左手に見ながら進み、しばらくすると海沿いの道に出るが、すぐにトレイルルートは山のほうへと曲がる。

 国道45号線からマリンローズパーク野田玉川までは、三陸鉄道の線路と三陸道を渡るが、三陸鉄道の線路とトレイルルートが丁度交差する所で熊の親子を発見した。
 私は三陸鉄道の線路の上を通る道路に居たが、母熊と小熊2頭が線路の上を歩いているのが見えた。野生のツキノワグマを見たのはこの時が初めてだった。
 かなり距離があり、恐らく向こうは私の存在に気付いてはいなかったため、恐怖はなかった。写真を撮ろうと思ったが、カメラを背負っていたザックの中に入れていたため、取り出そうとしている間に熊の親子は近くの繁みに入ってしまった。
 当時は確か北東北でも熊が増えていた年だったと思う。マリンローズパーク野田玉川までは、周囲を木々に囲まれた道を進んでいくが、民家もそれなりにある。私は普段は民家のある場所では熊鈴を鳴らさないが、この時は鳴らして歩いた。

 マリンローズパーク野田玉川に到着。ここはかつてマンガン鉱床だった鉱山跡地を開放している観光施設。また、ここで採れるバラ輝石というピンク色の石を加工して販売している。
 受付の人にさっき見た熊の話をしたが、あまり驚いた様子は無かった。この辺の人達にとっては珍しくもないのだろう。


 続く。