みちのく潮風トレイル歩行録

八戸~仙台まで歩きました。 みちのく潮風トレイルを歩いた時の思い出を、当時の記録や記憶を頼りに書いていきます

岩手県山田町 ビジネスインやまだ~大槌町境界

 翌朝、ビジネスインやまだを出発。この日は南下し、鯨山に登った後浪板海岸まで行く計画だ。
 鯨山は山田町と大槌町に跨る山で、標高は610m。これはみちのく潮風トレイルのルート上にある山では、階上岳に次ぐ2番目の高さだ。ちなみに山頂が山田町と大槌町の境界になっている。つまり今回の登山は山田側から登り、大槌側へと下ることになる。
 まずは鯨山の麓にある岩手県陸中海岸青少年の家を目指す。この日の朝の天気は小雨。雨具を着るかどうしようか悩むくらいの強さ。ホテルを出てしばらく歩くと雨が少し強くなってきたので、道の駅やまだに寄って建物の軒先の休憩所でレインポンチョを羽織る。
 道の駅を出て少し進むとコンビニがあったので、パンと飲み物を購入。そのまま45号線を進み、三陸道の山田南ICのあたりで三陸道を潜り、山側の道を三陸道と平行しながら進んでいく。
 陸中海岸青少年の家に行くまでのこの道は、三陸道・三陸鉄道・45号線が平行して走っているのを見ることができるポイントがある。歩いているうちに雨は大分弱くなっていた。途中ニホンジカに遭遇したが、シカはこちらに気付くと一目散に逃げていった。陸中海岸青少年の家に着く頃には雨は上がっていた。
 陸中海岸青少年の家は山田側の登山口になっており、グラウンドを抜けた所に登山口がある。登る前に駐車場にベンチとテーブルがあったので、そこで買ってきたパンを食べた。それから建物に入り、職員に山について聞く。鯨山は熊の目撃情報はかなり少なく、これまで人が襲われたことはないという。しかし、少ないながらも目撃情報はあるため、青少年の家では熊スプレーを貸し出している。私も念のため持っていくように勧められたが、登った後大槌側に降りるため返しに来ることはできないので断った。
 青少年の家は鯨山に関する情報収集ができる他、トイレや自販機もあるため、山田側から登る時は立ち寄ったほうがいいと思います。

 青少年の家から海の方を見る。手前には三陸道が写っている。

 鯨山は登りは2時間程、下りは1時間半程かかった。山田側の山頂付近は岩場で鎖が設置されている。それを越えると山頂に到着する。


 続く。