みちのく潮風トレイル歩行録

八戸~仙台まで歩きました。 みちのく潮風トレイルを歩いた時の思い出を、当時の記録や記憶を頼りに書いていきます

岩手県大船渡市 釜石市境界~羅生峠

 鍬台峠の下りだが、公式マップに道迷いと書かれている通り、道が分かりずらい。特に最後の方は、踏み跡がよく分からずどちらに進んでいいのか迷う。こんな時に頼りになるのがトレイルの標識だが、このあたりには木の枝等にはテープが取り付けてある。テープを見つけそちらの方に行き、そこから次のテープを探す、といった具合にテープ探しゲームのような感じで進んでいった。
 やっと道路に出たが、出た先は国道45号線のトンネル出入り口すぐ近く。マップでは国道から分岐した細い道に出るはずなので、どうやら最後の最後でテープを見失い、違う所から出てしまったらしい。
 先ほど出てきた国道45号線のトンネル出入り口に自動販売機があったのでジュースを買って飲む。その後、国道から分岐したくねくね曲がる道を海の方に歩いていくと、石畳の道南側入り口に出た。

 そこから2km程歩くと三陸鉄道吉浜駅に着く。時間は昼の12時を過ぎていたと思う。この日は朝から水以外は、先ほど自販機で買ったジュースしか飲んでいない。どこかで食事をしたいが、近くに飲食店は無いようだ。

 吉浜駅からは吉浜海水浴場を通り吉浜川を越え、川沿いに上流の方に進んでいく。この先が三番目にしてこの日最後の峠、羅生(らせい)峠だ。
 登りに入ってすぐに鹿除けのゲートが設置されている。鹿が通れないように普段は閉まっており、ハイカーが通行する際に扉を開け閉めするタイプだ。ということはこのあたりには鹿が多いのだろう。
 羅生峠の標高は約250m。道も舗装路ではないがこれまで歩いて来た峠道のような感じで、この日越えた峠の中では一番歩きやすかった。しかしこの日は既に二つの峠を越えた後ということもあり、かなり疲労が蓄積していた。
 歩いていると、道の所々にペイントされた石が置いてあり、メッセージが書かれている。メッセージはハイカーを歓迎する内容が書かれており、「潮目」の文字も確認できる。潮目は石塚峠で会ったハイカーさんが言っていた例の施設のことだろう。石の他にも、テントウ虫の玩具も設置されている。これを置いた人はどんな人だろう、と思いながら登っていく。
 
 かなりペースを落としながら、羅生峠に到着。


 続く。